本■千利休とその妻たち

千利休とその妻たち

千利休とその妻たち(上) (新潮文庫)

千利休とその妻たち(上) (新潮文庫)

★★★★☆


ストーリー
堺の豪商千宗易茶の湯の達人として知られていた。その妻お稲は、武将の血筋であることだけが誇りであった。そんな中、千宗易はおりきという女性に、激しく心を奪わRu。互いに想いを胸に秘めながら、2人は高潔に我が道を追求していく…。利休の確立した茶に、おりきのキリスト教信仰が多大な影響を与えたことが描かれてもいる。



「偉人」は、いつのまにか神のような超人として認識してしまう癖が、私にはある。
でも本当は、彼らも日常の些細なことに悩み、悶える「普通の人」なのである。千利休も茶聖だけではない、28歳の若い商人でもあった、夫であったし、恋焦がれる想いも持った、武将との関係に迷った、友人への助言に苦慮もした、その頃の流行をとらえもした…「普通の人」でもある。


私の好きなことばに、クリーニング屋のおっさんがくれた「望めば叶うらしいよ」がある。
なんでも叶うのだ、
叶わないのは望む力が弱いだけ。


おそらく「偉人」とは、望む力や好きと念じる力がとてつもなく大きい人なのだと
改めて、知らされるのでした。
歴史を学ぶことは、決してなにかのための暗記ではなくて、人生を愉しむためのヒント集なのでしょうな